ビタミンAの基本情報 重要性と役割を解説
ビタミンAの基本情報を解説
ビタミンAは視力の維持や皮膚粘膜の維持、免疫機能に関わる栄養素の1つです。
レチノール、レチナール、レチノイン酸の総称で、脂溶性ビタミンの1つです。そのため、油に溶けやすく、食事が吸収量に影響しやすいビタミンです。
また、野菜や果物に含まれるβ-カロテンは体内でビタミンAに変わる性質を持っています(前駆体)ので、これもビタミンAの仲間です。
不足による影響と症状
- 夜盲症:
暗いところで視力が著しく低下する症状です。また、動く物体にピントが合わせにくくなります。夜間の運転や作業を、安全に行うことができなくなるので非常に危険です。 - 乾燥肌によるかゆみ:
皮膚や目の周りの粘膜が乾燥し、かゆみや炎症を引き起こします。 - 免疫の低下:
免疫力が低下し、インフルエンザなどの感染症にかかるリスクが増します。
過剰の危険性と注意
水溶性ビタミンは過剰症はほとんどありませんが、脂溶性ビタミンは過剰症にも注意が必要です。
- 頭痛
- 脱毛症
- 口唇炎
一方で、β-カロテンは、ビタミンAへの変換が厳密に調整されています。
(ビタミンAが不足していれば変換され、過剰であれば変換を止めます)
そのためβ-カロテンでの過剰症は起こらないため、積極的に摂りたい栄養素です。
ビタミンAを多く含む食材
- 肉類
豚レバー、鶏レバー - 魚介類
ウナギ、ぎんだら、ほたるいか、アナゴ - 乳類
チーズ(マスカルポーネ、チェダー)、バター - 卵類
鶏卵(卵黄)、うずら - 野菜類
しそ、モロヘイヤ、にんじん、ほうれん草、かぼちゃ
1日の摂取基準
紹介しているレシピの<1日推奨量に対する割合>はレチノール活性当量(RAE)として800μgで計算しています。レチノール活性当量とは、レチノールだけでなくβ-カロテンなどもすべて合わせた値のことです。
参考:厚生労働省 食事摂取基準(2020年版)
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